自己紹介

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1946年9月、焦土と化した東京都内にて、食糧難と住宅難と就職難の中、運良く生き抜いた両親の新しき時代の一発目として生を受けるも、一年未満で感染症にて死にかける。生き延びたのは、ご近所に住む朝鮮人女性のもらい乳と父親がやっと手にした本の印税全部を叩いて進駐軍から手に入れたペニシリンのおかげであったらしい。ここまでは当然記憶にない。記憶になくても疑えないことである。 物心がついた頃には理系少年になっていた。それが何故なのか定かではないが、誤魔化しうるコトバより、誤魔化しえない数や図形に安堵を覚えたのかもしれない。言葉というものが、単なる記号ではなく、実は世界を分節し、意味と価値の認識それ自体をも可能にするものであることに気付きはじめたのは50歳を過ぎてからであった。 30年間程の企業勤めの後、現在は知の世界に遊ぶ自称哲学徒、通称孫が気になる普通の爺~じ。ブログには庭で育てている薔薇の写真も載せました。

2017年11月24日金曜日

11月24日(金) 『子どもたちに語る ヨーロッパ史』ジャック・ル・ゴフ。ちくま学芸文庫

なんと丁度一ヶ月もサボっていたので、日誌ではなく月誌になってしまった。
芳純



 本書は新宿紀伊國屋書店の別棚に積んであって、監訳が前田耕作先生であったのが目について、つい買ってしまった本です。やっぱり、孫達に薦めるに丁度良い本でした。何が良いかというと、歴史を理解する楽しみをわかりやすく教えてくれるというのが一番(だから私も教えてもらって楽しかったということ)、次にヨーロッパ史の知識が整理されて頭に入ってくるという点でした。
 
 ところが悲しいかな、その整理された知識が私の頭の中から素直に順を追って蘇ってこない。ということで、もう一度本を見ながら印象に残った部分を書き出さなばならないことになりました。ただしそちらは別ブログ「爺~じの「本の要約・メモ」に掲載する予定です。あっ、本文庫には、二つの著述が入っていまして、題記のものともう一つ「子どもたちに語る中世」です。

【子どもたちに語るヨーロッパ史】
監訳者(前田耕作先生)まえがき
 20世紀に起きた世界中を巻き込む二つもの大きな戦争で人類全体が危機に陥ったとき、フランスの歴史学はいつも「歴史はなんの役に立つの?」という子どもの素朴な問いかけに答える努力を重ねることで革新を成し遂げてきました。・・・ル・ゴフは、若い人たちの問いに答えることこそ歴史家の責務とし、本書を世に問うたのです。