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ということで、その一般原則から二点だけ書いてみた。一つは、当時の主力であったであろう帆船から新技術による蒸気船へと変化するだろうことによって戦術が変わってくるが、その際に参考になる歴史的教訓があるという。それは、蒸気船は昔のガレー船との同じく風に左右されないことだ、と。確かにこれは歴史的に似た条件があれば、どんなに古い教訓であっても参考になるという意味で普遍性があるだろう。もう一つはかなり説得性がある。つまり、海軍は商船保護のために存在していたという教訓だ。つまり、具体的には植民地獲得と経営の決め手になったのは海軍だという教訓である。従ってシーレーンが地政学上きわめて重要であることが導かれる。その点に関して、大体19世紀半ばまでの300年間にわたる、スペイン、オランダ、フランス、イギリスなどの違いが述べれられている。もちろん当時は最後にイギリスが覇権を握ったのだが、要するに国民性だと。つけくわえれば、冒険心はあっても価値を収奪するだけの国は滅び、価値を自ら創り出す国が強いのだと。これは国家の戦略に関わることで、兵隊の数がものを言う陸軍とは違って、海軍においては大きく影響したはずであろう。