ツル・ヘルツアス |
本書の趣旨・目的は、以下に引用した著者のあとがき書かれている。「私が本書を著したのは21世紀日本の市場経済革命に捧げるためである」。また、本書の目的は「日本にはベルリンの壁(官制経済体制)がある。その見えない向こう側に「ほんとうの日本」がある。ベルリンの壁を取り払い、再び明るい陽光を浴びる日本を取り戻すために「ほんとうの日本」の一端を解明するのが本書の目的である」。
第四章には「構造改革のための25のプログラム」も呈示しているが、そこに一貫しているのは、「官制経済体制」化した日本の構造を民の力による「市場経済体制」に変革することである。詳細を知りたければ自分で読んでね(因みに通読しただけなので評価できず)。若い頃にソ連に留学しており(1965-1971年)、鉄のカーテンの向こう側からの経験がベースになって、ソ連の崩壊も予測したようだ。その崩壊したソ連と現在の日本の官制経済体制の類似性を指摘している点は原理的には一理あるとしてもかなり飛躍的(このままでは日本はソ連みたいに自滅するから、そのことを自覚して経済体制の革命的変革をすべしと)。