ベルサイユの薔薇 |
著者は、残念ながら1975年に69歳で亡くなっているのだが、彼女が政治というものを哲学的にどのように捉えていたのか、その本当のところを知りたいと思ったのがその動機だ。少なくとも西洋の伝統的形而上学的な考え方ではなく、人間の実存からの思考のはずだからだ。
まだ、第一章まで読んだところだが、アーレントの政治哲学の基盤となっている部分が覗えて先が楽しみだ。人間の知識が己自身を滅亡させるほどの現実をもたらしたこの不安に満ちた現代において、人間の本質を問うのではなく、人間が人間たる条件を問うこと、それがはじめの問いだ。
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