ハニーブーケ |
遠野という東北の山間にある盆地、そのような土地に代々生き続けた人々の歴史の心性、著者の柳田国男はそこに人間の営みの表現を見いだしたのだろう。口語体訳なので、私でもその心性に触れることができたようだ。東北学の赤坂憲雄さんの解説も良かった。
ここに語られているのは、高々100年ほど前の明治時代に柳田が遠野の土地の人から直接聞いた、当時の出来事についての短い物語の羅列。その出来事は、語った人にとっては事実である。しかし、合理的に考えればあり得ないことである。つまり、その言葉達は歴史の心性の表現なのだ。そのことに少しでも触れられたのでOK。
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