モッコウバラ |
本棚を見ると加藤さんの本が5-6冊並んでいる。本書と同じくそこには一貫して自分を内省して「ほんとうのところ」を探ろうとしている著者の態度が伺えることが思い出される。
9条とは言わずとしれた日本国憲法第9条のことで、そこには平和主義に加えて軍隊の放棄が記載されているものだ。加藤さんは、戦後70年以上にわたる改憲と護憲論争には、「ほんとうのところ」に触れようとする態度が見られないと言っている。もちろん思い込みを避けて客観的事実を知ることは大事だから、本件についてもちゃんと調べているが、そこについては専門家のそれを読むのが良いだろう。
要するに、憲法9条についての主権者としての国民の判断は、同じく主権者としての国家の判断に対して、自分で感じ取ったものを自分で考えるという態度で望む以外には原理的に無いのだ。個々人が事実に基づく(歴史とその時代の人々の心)ことの大切さと、内省すること(頭と心の納得の追求)の大切さを認識することによって。
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