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興味は5月になくなった加藤典洋の著作の方にあったのだが、対談していた二人の顔を見て、「英雄達の選択」というNHKテレビの番組に度々ゲストとして出てくるあの人達であった。つまり、磯田道史と繋がっていると。
それはさておき、加藤典洋の『9条入門』についての、というよりは、加藤典洋の思想を支えている態度についての対談者の感度は、私の感度と良く一致していた。つまり、社会で生じている事象についての「ほんとう」のところは、自分の内省に基づいたリアルにある、と言う、この感度が。具体的なこと、例えば9条をどう書き換えたり削除したり他の条項も関連してどうするが、あるいはなにもしないのか、などについては加藤典洋も高橋源一郎も鹿島茂もすっかり一致することはないのだろが、この感度が共通していれば、ある時点において仮に結論を出さなければならないとしても、本質的困難つまり対立から合意へと至ることの出来ないような困難はすでに除去されているのだろう。
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