自己紹介

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1946年9月、焦土と化した東京都内にて、食糧難と住宅難と就職難の中、運良く生き抜いた両親の新しき時代の一発目として生を受けるも、一年未満で感染症にて死にかける。生き延びたのは、ご近所に住む朝鮮人女性のもらい乳と父親がやっと手にした本の印税全部を叩いて進駐軍から手に入れたペニシリンのおかげであったらしい。ここまでは当然記憶にない。記憶になくても疑えないことである。 物心がついた頃には理系少年になっていた。それが何故なのか定かではないが、誤魔化しうるコトバより、誤魔化しえない数や図形に安堵を覚えたのかもしれない。言葉というものが、単なる記号ではなく、実は世界を分節し、意味と価値の認識それ自体をも可能にするものであることに気付きはじめたのは50歳を過ぎてからであった。 30年間程の企業勤めの後、現在は知の世界に遊ぶ自称哲学徒、通称孫が気になる普通の爺~じ。ブログには庭で育てている薔薇の写真も載せました。

2024年10月18日金曜日

外国での戦争・紛争を自分で理解することの難しさ『ハマスの実像』

『ハマスの実像』(川上泰徳 2024/6 集英社新書)感想文

利尻富士
2023107日のハマスによる越境攻撃以来連日、テロ組織ハマス殲滅のためにイスラエル軍によるガザ地区(種子島程の広さに200万人程が暮らしている、「天井のない監獄」と呼ばれるにふさわしい地域)に対する爆撃などが行われ、すでに数万人(殆どが子供を含む一般人)が殺戮され、今も殺され続けている、と報道されている。

なぜだろうか?とだれでも素直に感じるだろう。そこで、友人に紹介されて本書を読んでみた。著者は充分に信頼できる中東ジャーナリストだと思っている。結論から言えば、「自爆攻撃」も行ったハマスはテロ組織ではなく(単なる残忍で不法なならず者組織ではなく)、パレスチナ人による選挙で選ばれた政治組織であり、彼等の国家が設立されたならばその国家を統治すべき組織だろう。だが、現実に国家を創ることも出来ず、人々は強国によって虐殺され続けている。彼等はそこに元々住んでいた人々のために自分たちの国を創ろうとしているだけなのだ。感想だけでなく内容については後日箇条書きメモ程度に纏めて記録しておこうと思っている(そう思ってサボっている本が沢山あったけど)

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