今、長谷部先生の本『憲法と平和を問いなおす』を読み終わりました。結構力を入れて読んだので近々別のブログ「爺~じの「本の要約・メモ」」の方にUpする予定です。1冊目は『憲法とは何か』で、これで2冊目です。
長谷部先生は憲法学者で、昨年6月に衆議院憲法審査会に自民党推薦で呼ばれ、他党推薦の他の2名の方と同じく集団的自衛権は憲法違反だと言われました。先生の本を読んでみようかと思ったのは、そのことというよりは、日本近現代史の加藤陽子教授が高校生向けに書いた『それでも日本人は「戦争」を選んだ』という著作の中で、長谷部先生の著作『憲法とは何か』で紹介されていたルソーの「戦争及び戦争状態論」という論文(日本語訳は無かったそうです)を知り、「まさに目から鱗が落ちる驚きと面白さを味わいました」、と、書かれていたからです。加藤教授は長谷部先生が「ルソーは、戦争は国家の関係において、主権や社会契約に対する攻撃、つまり、敵対する国家の憲法に対する攻撃、というかたちをとるのだと」述べている、と書いています。補足すれば、長谷部先生はルソーの結論は空論ではなく、そのことは現代の冷戦終結が示していると指摘され、次のように述べています。「全人類を滅亡させるに足る大量破壊兵器をもって,しかも敵対する陣営の消滅を目標として二つの陣営が対峙するとき,終末論的帰結に至ることなく対立を終結させる手段としては、ルソーの描いたもののみが考えられる。」
長谷部先生の本『憲法とは何か』は昨年11月に別ブログ「爺~じの「本の要約・メモ」憲法とは何か」にupしていますが、要点・メモにしては少し長すぎました。『憲法と平和を問いなおす』の方は、憲法とか平和とかを語るには、その前提である民主主義とか平和主義とかいうものは、そもそもなんであるのか、という原理に焦点を当てて、短くまとめてみたいと思っています。
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